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国立西洋美術館は、東京・上野にある日本有数の西洋美術館です。
その常設展には、中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画やフランス近代彫刻など、約6,000点もの貴重な作品が展示されています。
見どころは、松方コレクションと世界遺産でもある、ル・コルビジェ設計の建築様式の美術館の建物そのもの。
建物の美しさを堪能しながら、松方コレクションを中心とした世界的にも有名なコレクションを、ゆっくりと鑑賞すると、所要時間は1時間半から2時間以上はかかります。
さらに、何がすごいかというと、誰もが教科書で見たことのある印象派の名品やロダンの彫刻、20世紀の名画など、西洋美術の歴史を感じられる圧巻の展示作品の数々。
国立西洋美術館の常設展は、日本に居ながらにして西洋美術の歴史を体感できるすばらしい場所なんです。
国立西洋美術館の常設展での見どころは?
国立西洋美術館の常設展には、約6,000点にもおよぶ貴重な西洋美術作品が収蔵されています。
展示は時代順に構成されており、中世末期の宗教画からスタートし、ルネサンス、バロック、ロココ、印象派、キュビスムと、芸術の歴史を旅するような体験ができます。
たとえば、ドラクロワの鮮烈な色使いや、ミレーの温もりある農村風景、セザンヌの構造的な描写は、それぞれの時代の芸術的特徴を如実に感じさせます。
また、印象派コーナーにはモネやルノワールの作品が展示され、光と色彩の魔法のような表現に圧倒されることでしょう。
さらに、ピカソやシャガールといった20世紀の巨匠たちの革新的な作品も見ることができます。
このように、常設展は初心者から美術愛好家まで満足できる、西洋美術の集大成といえる空間です。

その中でも特におすすめの見どころをご紹介しますね。
松方コレクション
国立西洋美術館の中核をなすのが「松方コレクション」です。
このコレクションを築いたのは、日本の実業家・松方幸次郎。


彼はフランス滞在中に西洋美術の魅力に惹かれ、自費で1万点以上もの作品を買い集めました。
当初は日本に西洋美術館を建てることを夢見ていましたが、作品の多くは戦争によりフランスに留め置かれます。
戦後、日仏両国の友好の象徴として、約400点の作品が日本へ返還され、国立西洋美術館の開館へとつながりました。
その中には、モネの《睡蓮》、ルノワールの《読書する女》、ピサロの《雪景色》など、印象派の傑作が多数含まれています。
この、松方コレクションを通して、西洋美術と日本の歴史的つながりを感じることができます。
ロダンの彫刻


国立西洋美術館には、フランスの彫刻家ロダンの作品が数多く展示されています。
代表作の「考える人」をはじめ、彼の傑作を間近で鑑賞できるのは見逃せません。
「考える人」や「地獄の門」は国立西洋美術館の前庭に展示されています。
前庭は入館料がかからず、自由に出入りできるので、このロダンの有名な彫刻を誰でも無料で鑑賞することができます。



庭の風景になじんでいるから最初のころは気がつかなくて、通り過ぎてしまったこともあるわ。



屋外に展示されているから、お天気の悪い日は雨に打たれる「考える人」を見ることもできるね。
20世紀の名品
常設展では、ピカソやシャガールなど、20世紀を代表する画家の作品も鑑賞できます。
近代絵画の歴史を感じられる貴重な機会です。
日本各地に美術館はたくさんありますが、常設展だけで中世から20世紀までの美術作品が一堂に会するところは、国立西洋美術館だけです。
建築様式
もう1つの見どころは建築様式。
本館は世界遺産にもなっているので、一度は見ておきたいものです。


国立西洋美術館は、ル・コルビュジエの設計による建築物として知られ、2016年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
国立西洋美術館は、フランスの建築家ル・コルビュジエによって設計された鉄筋コンクリート造りの建物です。
ル・コルビュジエは、この建物を「19世紀ホール」と呼び、明るく開放的な空間を意図して設計しました。
常設展の入口から「19世紀ホール」に入ります。お天気の良い日は自然の光が差し込んでくるように設計されていたようですが、展示品が傷むので現在では自然光は入ってきません。
スロープ状のらせん回廊を上っていくといつの間にか2階へ。
そのぐるぐる回廊の壁には絵画が展示されています。



建物の構造と宗教画の展示がまるでヨーロッパの教会みたいに厳かでこの雰囲気がお気に入りです。
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国立西洋美術館の常設展見学の所要時間はどれくらい?
国立西洋美術館の常設展を見学するための所要時間はどれくらい必要なのでしょうか?
人によってそれぞれかと思いますが、ひと通り見てまわるとしたらおよそ1時間半くらいをみておけばよいでしょう。
でも、お気に入りの作品に出会ったらじっくり時間をかけて鑑賞したいと思うかもしれません。
初めての方や作品に興味関心の高い方は、2時間以上かけて ゆっくり鑑賞することをおすすめします。
一度休憩してからもう一度見直したり、いろいろな角度からゆっくり見てみたり。
気がついたら夢中で見入ってしまい、3時間あってもたりなかったよ、という人もいました。
だから、企画展のついでに常設展にも寄っていこうかな?なんていう考えで常設展を見ようとしても、けっこうボリュームがあるのでかけ足で終わっちゃった、ということにもなりかねません。
せっかく見るのでしたら常設展だけを目的に国立西洋美術館にお出かけすることをおすすめします。
企画展は人気なのでいつも混んでいますが、常設展は空いていることが多いのでたいていは、ゆっくりと自分のペースで鑑賞することができますよ。
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国立西洋美術館のおすすめの楽しみ方
初めて国立西洋美術館を訪れる方も、何度も足を運んでいる方にもおすすめの楽しみ方をご紹介します。
事前にコレクションの概要を把握し、見たい作品をリストアップしておくと効率的に鑑賞できます。
国立西洋美術館の常設展のコレクションは約6,000点にもおよびます(2024年7月現在)。
常設展の展示は定期的に入れ替わるものもあるので、公式HPから現在展示されている作品を確認してから訪れるとよいでしょう。
館内のミュージアムショップやカフェも、リフレッシュの場として活用できます。
ミュージアムショップでは、ここでしか手に入らない貴重なグッズがたくさん。
毎回、気になって足を運んでしまいます。
国立西洋美術館内にあるカフェ・レストラン「睡蓮」では中庭を眺めながら食事やお茶を楽しむことができます。
お値段も良心的で、メニューも豊富で1人でも入りやすいというのもポイントが高いです。
いつもたくさんの人で賑わっています。
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国立西洋美術館常設展の見どころは?所要時間はどれくらいで何がすごい? まとめ
国立西洋美術館の常設展は、世界に誇る西洋絵画コレクションを堪能できる贅沢な場所です。
ル・コルビュジエ設計の建物自体も見どころの一つで、明るく開放的な「19世紀ホール」は近代建築の傑作として高く評価されています。
常設展では、「松方コレクション」を始め、ルーベンスの《眠る二人の子ども》やサン・マルソーの《マリー・バシュキルツェフの胸像》など、質の高い作品が多数展示されています。
所蔵作品は約6,000点にも及び、中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画とフランス近代彫刻を網羅しています。
所要時間は1時間半から2時間程度が目安とされていますが、作品に見入ったり建物の魅力に引き込まれたりと、じっくりと鑑賞するのにぴったりの美術館です。
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