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黒田記念館は洋画家 黒田清輝の作品を所蔵、展示している美術館です。
黒田清輝は明治時代に活躍した画家であり政治家。美術や社会の教科書にも黒田清輝の絵画が載っていたので「あ、あの絵ね。」とピンと来る人も多いと思います。
そう、いちばん有名なのは、浴衣姿の女性がうちわを持っている、あの絵かもしれませんね。
黒田記念館は常時無料で開館していて、運がよければ浴衣姿の女性の絵画「湖畔」にも出会える美術館です。
隣接するカフェも人気の穴場のスポットとも言われています。近くに行った際はぜひチェックしてみてくださいね。
黒田記念館の歴史
黒田記念館は、黒田清輝の遺言をもとに昭和5年(1930年)に帝国美術院付属美術研究所として建てられました。
当時は美術館ではなく研究機関としての役割を担っていましたが、平成になってから耐震補強工事などを行って、平成27年(2015年)に現在の美術館としてリニューアルオープンしました。
東京国立博物館の正門を通り過ぎて上野公園側から向かって左側へ道沿いに進んで行くとレンガ造りの建物が見えてきます。それが黒田記念館。
風景に溶け込んだレトロな建物は外観を見ただけでもすばらしいです。
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黒田記念館の見どころ
黒田記念館はなんと入館料は無料です。
美術館としてはこぢんまりとしたイメージがあり、展示作品も少なめです。
中に入ると、建物自体が素敵で、手すりはアール・ヌーヴォー風の装飾でしょうか?床や天井などもレトロな雰囲気で、洋館や洋風建築に興味のある方にも見ていただきたいおすすめの美術館です。
通常の展示は2Fの1室だけです。2Fの映像室では黒田清輝の生涯についての映像作品が見られ、ここで黒田清輝の功績がよくわかり、勉強になりました。ここに行ったら必見です。
昨今の美術館で「これでもかっ」というくらいたくさんの展示品を見慣れているとこの展示数はずいぶん少ない、と感じるかもしれません。
でもそのぶん、一つの作品をゆっくり堪能できるという点では良いんじゃないかな、と思います。全部ゆっくり見ても1時間かからないと思うので歩きすぎて疲れる、ということもないし、東博のついで(と言ったらいけないけれど)にもう一つ美術館行ってみよう、というときもちょうどよいボリュームじゃないかな?と個人的には思っています。
そして、黒田清輝といえば「湖畔」「読書」「智・感・情」「舞妓」の絵画が有名なのですがこれは記念館の特別室で年に3回だけ、2週間だけの公開しかされません。
いつでも行ったら見られる、というわけではないのでご注意ください。
公開日を知りたい場合は公式HPで確認してから行くことをおすすめします。
ですが、2016年(平成28年)には黒田清輝生誕150年を記念して、東京国立博物館の平成館で特別展「生誕150年 黒田清輝―日本近代絵画の巨匠」が開催され、この4点も展示されました。私はこの特別展に行くことができ、代表作4点を実際に見て、感動!
「湖畔」は教科書で見たとおり。
「智・感・情」は明治というご時世によくぞここまで女性を描きました!という思いでじっくり見ました。
今度は黒田記念館の期間限定の特別室で見てみたいです。
なんでもその特別室ではその4作品だけを展示、鑑賞するためだけの内装や照明が備わっているということですから、この絵画たちが最も美しく、良い状態で見られるということでしょう。
これは予定を合わせてぜひ行かなくてはいけませんね。
また、黒田記念館では絵画の保護のために年に数回展示の入れ替えをしているそうなので、足しげく通うと毎回違った絵画に出会えるかもしれません。
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上島珈琲店 黒田記念館店
黒田記念館の入口から向かって左側に上島珈琲店のカフェがあります。
建物のたたずまいが黒田記念館とほぼ同じレトロなレンガ造りでとても趣があります。その場に溶け込んでいてすてきです。
このカフェは道路に面しているので美術館を利用しない人も入りやすい造りになっています。そして、黒田記念館とは内部通路でつながっているんです。黒田記念館に行った際に終わりに絵葉書やちょっとしたお土産を購入できるショップがあるのですがそこを通り過ぎるとカフェにたどり着くというしくみ。
メニューもおなじみのもので、お値段も手頃で1人でも気軽に入れるところが人気のようです。
ここは東京芸術大学も近く、ふだんから学生さんや観光客、近くにお勤めの方でいつも混雑しているのですが、お昼時などの時間をずらしたほうが空席があります。
私も東博に1人で行ったときなど、ちょっと休憩したいな、というときはここに来ることが多いです。上野公園の木々も間近に見えるので季節を感じながらコーヒーを楽しむのも幸せな時間です。
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さいごに
意外と知らない人が多い黒田記念館。はっきり言って穴場です。
いつ行っても空いているので自分のペースでゆっくり鑑賞できるのがいい、という人も多いです。
東博から少し足を伸ばしただけでこんなすてきな美術館があるなんて、本当はあまり知られたくないかも。しかも、東博の入場券がなくても無料で入館できるのもうれしいです。
美術鑑賞の締めくくりには上野公園の緑を眺めながらおいしいコーヒーを飲むのも最高の気分ですね。
美術館の外観がとても雰囲気が良いので、見るだけでも価値がありますよ。上野公園の散策のついでにもぜひ訪れてみてください。
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