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印象派の巨匠クロード・モネの代表作「睡蓮」は、世界中の美術ファンを魅了し続けています。
その「睡蓮」の原画が展示されている美術館として、日本で最も有名なのが国立西洋美術館です。
どういう経緯で「睡蓮」が日本の国立西洋美術館に来ることになったのかが気になる人もいることでしょう。
国立西洋美術館を創設するきっかけとなった松方幸次郎とモネとの交流のエピソードを知ると「睡蓮」に対する理解も深まるかもしれませんね。
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国立西洋美術館ではモネの「睡蓮」はぜったい見逃せない
国立西洋美術館常設展のモネの「睡蓮」は、モネが描いた200点以上の作品の中の1点です。
モネの代表作「睡蓮」とは、フランスの画家クロード・モネが1899年から1926年にかけて、制作した連作です。
モネの晩年を代表する作品であり、印象派絵画の代表作として、世界中で高い評価を受けています。
モネは、1833年にパリ郊外のジヴェルニー自宅を建て、日本風の庭園を造り睡蓮を植えました。
彼はこの庭を「水の庭」と呼び、こよなく愛していました。
そして、この庭でさまざまな時間帯や天候の変化を捉えて「睡蓮」の絵画を20年近く描き続けました。
その数が先にも述べた200点以上。
なかでもこの国立西洋美術館にある「睡蓮」がモネのお気に入りだったようです。
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モネと松方幸次郎の交流
フランスの画家モネと、日本の実業家松方幸次郎は、とても深い関係があります。
モネは印象派の代表的な画家です。
彼は光と色彩の表現にこだわり、多くの名画を残しました。
松方幸次郎は、日本の実業家です。
彼は、日本の近代化に貢献した人物として知られています。
また、西洋美術の収集家としても有名でした。
モネと松方幸次郎の出会いは、1921年です。
当時、松方幸次郎は、ヨーロッパに滞在していました。
その際、モネの「睡蓮」シリーズと出会い、その美しさに心を奪われました。
松方幸次郎は、モネの「睡蓮」を日本に持ち帰りたいと考え、モネに交渉をしました。
でも最初はモネはこの「睡蓮」を松方に譲る気はなかったようです。
しかし、「あなたのすばらしい絵を日本の画学生にも見せたい」という松方の熱い思いに根負けして、手元に残しておいたこの「睡蓮」を含め、15点の「睡蓮」を譲ることに同意してくれました。
現在、国立西洋美術館で本物の「睡蓮」を見ることができるのは松方幸次郎のおかげなのです。
モネと松方幸次郎の出会いは、単なる美術品取引にとどまりませんでした。
二人は、お互いに深い敬意を抱き、親交を深めるようになりました。
モネは、松方幸次郎を「私の日本からの友人」と呼び、松方幸次郎は、モネを「私の理想の画家」と呼びました。
モネは1926年に亡くなりました。
その際、モネは、松方幸次郎に「私の絵は、あなたのおかげで、日本に永遠に残ることになった」と感謝の言葉を贈りました。
モネと松方幸次郎の出会いは、日本と西洋の文化交流の歴史において、大きな出来事でした。
二人の友情は、今もなお、人々に感動を与え続けています。
200点以上もある「睡蓮」ですが、実は日本国内にもけっこうあります。
東京都内だけでも、八王子の東京富士美術館や、2020年にアーティゾン美術館としてリニューアルオープンした旧ブリヂストン美術館が所有などが有名ですね。
東京近郊で、といえば箱根の「ポーラ美術館」とか。
機会があったらいろいろな美術館を訪れて本物の「睡蓮」を見比べてみる、というのもおもしろいですね。
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国立西洋美術館にある「睡蓮」の魅力
国立西洋美術館にあるモネの「睡蓮」の魅力は、以下の点が挙げられます。
光と色彩の表現
モネは、印象派の画家として、光と色彩の表現にこだわり、多くの名画を残しました。
国立西洋美術館にある「睡蓮」もモネの光と色彩へのこだわりが存分に表現されています。
水面の反射や、光の移ろいによって変化する色彩を、繊細かつ大胆に描いています。
また、睡蓮の花びらの質感や、水の揺らぎも、色彩によって表現されています。
抽象的な表現
モネは、晩年に白内障を発症し、視力が低下していきました。
しかし、彼は「睡蓮」の制作を続けました。
白内障によって、モネは周囲の色彩がぼやけるようになったと言われています。
しかし、彼は、この変化を逆に利用し、より抽象的な表現に挑戦しました。
国立西洋美術館にある「睡蓮」の一部は、水面に映る睡蓮や、水面の揺らぎを、抽象的な形で表現しています。
これらの作品は、モネの新たな表現の可能性を示しています。
私は国立西洋美術館の睡蓮が一番気に入っています。水の青さと睡蓮の花々、水草の緑と葉っぱが浮かんでいる情景はずっと見ていても飽きません。いつもこの絵画の前では時間がたつのも忘れるくらい見入ってしまいます。絵画展や他の美術館で「睡蓮」を見ても、この睡蓮と比べてしまうところが自分でもおもしろいと思います。松方幸次郎さんがこの睡蓮に惚れ込んでしまったのがちょっとだけわかるような気がします。
とはいえ、モネが晩年白内障を患い、手術をしてからの睡蓮は……色彩的にも構図的にも、私には狂気を感じて怖いくらい。穏やかな水面の睡蓮とはほど遠かったですが、モネの連作睡蓮を追って見るには避けては通れません。
私がモネの「睡蓮」を極めるとしたら、死ぬまでにパリのオランジュリー美術館に行ってみたいです!
オランジュリー美術館の「睡蓮」は特大サイズで、壁一面がモネの「睡蓮」で埋め尽くされているとか。以前パリに行ったときは日程の関係でルーブル美術館にしか行っていないので、次回行くことができたら、ぜったいオランジュリー美術館とオルセー美術館に行ってモネの「睡蓮」を堪能してきたいです!
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幻の大作 「睡蓮 柳の繁栄」
また、2019年の松方コレクション展で初めて公開された「睡蓮 柳の反映」は、約60年もの間行方不明になっていた松方コレクションの1品です。近年ルーヴル美術館で発見されました。
上半分が欠損していますが、壁一面に広がる大きさには圧倒されます。
現在は発見当時の状況をそのままに、現状維持という状態で公開されています。
「松方コレクション展」ではAIを駆使して推定復元されました。
復元された睡蓮を見ながら想像をふくらませるのも楽しかったです。
松方幸次郎とモネの交流のエピソードを知ってからモネの作品を鑑賞すると、さらに思い入れが深くなります。
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モネ「睡蓮」見るなら国立西洋美術館!その歴史と魅力とは?まとめ
国立西洋美術館にどういういきさつでモネの作品がやってきたのか、おわかりになったと思います。
松方幸次郎の、日本の人たちに本物の美術に触れる機会を作りたい、という熱意を知ると、常設展のモネを始めとする美術品の見方が今までとはちがってきます。
国立西洋美術館にあるモネの「睡蓮」は、モネの代表作であり、印象派絵画の代表作としても世界中で高い評価を受けています。
その魅力は、光と色彩の表現、抽象的な表現などさまざまな点が挙げられます。
もし国立西洋美術館を訪れる機会があったら、ぜひ「睡蓮」を鑑賞してみてください。
そして本物の芸術作品を国立西洋美術館で鑑賞して、松方幸次郎の思いを受け取ってみてくださいね。
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