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東京国立博物館で「聖林寺」展が開催!見どころやチケット入手方法、特別グッズをご紹介

展覧会
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東京国立博物館で開催されている「聖林寺」展。

見どころは東京で初めて公開された、国宝 十一面観音像の美しい立像です。

はるか1200年前の奈良時代に制作された神々しい観音像は一見の価値ありです。

ここでは見どころのほかにチケットの入手方法やオリジナルグッズについてお伝えしていきます。

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聖林寺展の見どころ「国宝 重地面観音菩薩立像」

「聖林寺」展のいちばんの見所は「国宝 十一面観音菩薩立像」

聖林寺展 「国宝 聖林寺十一面観音-三輪山信仰のみほとけ」の見どころは、なんといっても東京で初公開された国宝の 聖林寺 十一面観音菩薩立像(しょうりんじ じゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう)です。この観音像は8世紀の奈良時代、天平文化が最盛期の頃に制作されました。

この十一面観音像には頭上に冠をかぶっているように見えるところに、もともと十一面の顔があったのですが、欠損していて現在は仏面1,菩薩面2,怒った面3,牙を出した面2の8面しか残っていません。なくなった顔がどんな顔だったのか、今では想像するしかないのですが、欠けている部分があるからこそますます魅力が増すのかもしれません。

今から1200年以上も前の観音像なのだと考えれば、よくぞここまで美しい姿で現在までいらしてくださいました、と感慨深いものがあります。博物館の中、というのも忘れて、神々しいお姿にただただ感動! 心のなかで思わず手を合わせました。コロナ禍で落ち着かない状況の中で救われた気持ちになりました。

東京国立博物館では室の中央に十一面観音菩薩立像が展示されています。安置されているお寺では、ふつうなかなか後ろに回って「どんなふうになってるの?」って見ることはできませんよね。

そんな不謹慎なこと、できません

せいぜい、正面からと右側から、左側から?見るくらいでしょうか。

でも、今回の東博の展示では、正面からはもちろん、真横、右側、左側そして後ろ姿…と360度どこからでも見られて、自分の好きな角度を見つけることもできるのです。

そういえば2009年に開催された「阿修羅」展も360度どこからも見られるように展示されていましたね。

「阿修羅展」はものすごい人気で、博物館の中に入るのも数時間待ちでした。しかも、阿修羅の周りは立ち止まらず一周だけしたら、次の人に順番を譲らなくてはいけない、というものでした。それでも阿修羅の後ろ姿を見られたこの体験はとても貴重だったと今でも思います。

今回の十一面観音は、そこまで混雑していないので(笑)、何周でも心ゆくまで眺めることができます。実際私も別の展示品を見ては、また十一面観音のそばまで戻り、じーっと見てから他の展示品を見て、またまた十一面観音を見に戻り…というのを何度か繰り返しました。

自分の好きな角度から、時間の許す範囲で好きなだけ眺めていられる、といのは仏像好きな人には幸せな時間ですね。

今回の展示では写真撮影が一切NGでしたので、この感動をお伝えできないのが残念です。観音様のお姿が見たい、歴史的な背景などもっと知りたい、という方は、お近くでしたらぜひこの機会に東京国立博物館に足を運んでもらいたいです。

写真撮影はNG、と残念に思っていたのですが、なんと後日訪れた「聖徳太子と法隆寺」展を見たあとでふらりと立ち寄った平成館のラウンジで(多分、等身大の)聖林寺 十一面観音菩薩立像のレプリカを発見!

「本館じゃなくて、ここ(平成館)にいたの!?」とちょっと驚きましたが、もちろんこれは写真撮影OKです。

「展覧会では写真が撮れなかった(涙)」という方も、平成館のラウンジにいらっしゃる十一面観音様は写真撮影OKなので、帰る前にぜひ行ってみてくださいね。ラウンジへの入場は無料です。

三輪山信仰のみほとけが約150年ぶりに、東京で一同に会する!

三輪山をご神体として祀る大神(おおみわ)神社の境内には江戸時代まで大御輪寺というお寺がありました。「万葉集」でも有名な三輪山。額田王(ぬかたのおおきみ)が

「味酒(うまざけ) 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山のまに (後略)~ 」と詠ったことでも知られています。そういえばこの歌は学生時代に勉強した、という人もいるかもしれませんね。

三輪山の標高が467mだから、山というより丘?それは言い過ぎかもしれませんが、形が円錐形に整っていてまるで神が造ったような山、と信仰の対象になったのも分かるような気がします。日本では古代からこんな形の整った山には神が宿ると考えられていたようです。富士山も円錐形ですしね。三輪山は古くから山そのものが御神体として祀られてきているので、大神神社には本殿もありません。

ここ、三輪山の大神神社に十一面観音像もまつられていましたが、明治時代の神仏分離で神社とお寺は完全に分離されることになり、十一面観音の他にも多くの仏像も近隣のお寺に移されました。

今回の出展で、特に注目すべきは

三輪山絵図       大神神社

十一面観音菩薩立像   聖林寺

地蔵菩薩立像      法隆寺

日光菩薩立像      正暦寺

月光菩薩立像      正暦寺

中でも目玉は言うまでもなく、国宝 十一面観音菩薩立像です。

さらに、今回の展示で法隆寺の国宝 地蔵菩薩立像や、正暦寺の日光・月光菩薩立像も東京にお出ましになりました。

江戸時代までは同じお寺に安置されていたのに、神仏分離で離れ離れになってしまった仏像です。本来なら、各寺に行かなければ見られないものが、今回の展示では一度に見られる、というのは、150年ぶりのすごいこと。それが東京国立博物館で実現できた、というのは本当にありがたいことです。

本来はこれらの仏像も同じお寺にいらっしゃったと思うと、まさか東京の博物館で再会するとは、ほとけ様もびっくりでしょうね。

「聖林寺」展 開催場所

「聖林寺 十一面観音 -三輪山信仰のみほとけ」展の開催場所は次のとおりです。

東京国立博物館 本館特別5室

東京国立博物館の「本館特別5室」ってどこにあるんだろう?東京国立博物館で開催される特別展は、最近は平成館で行われることが多いのですが、「本館特別5室」って東京国立博物館に通いなれた人でも戸惑うことがあるかもしれません。

本館特別5室は、正門を入って正面に見える本館の1階にあります。本館の中でも中央部にあり、「本館のへそ」とも言われる受付を過ぎてまっすぐ行ったところにあります。通称「特5」とも呼ばれる知る人ぞ知る展示室です。

なかでも、2007年に開催された

「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」

受胎告知の展示会場だった、というとピンとくる人もいることと思います。そうなんです、あの「受胎告知」と同じ会場なのです。

今回はここ「本館特別5室」で国宝の十一面観音菩薩立像を見ることができます。

「聖林寺」展の開催日時

ここまで熱く東京国立博物館で開催される「聖林寺」展について語ってきましたが

じゃあ、いつまでやってるの?時間は?

「聖林寺」展の開催日時は、

2021年 6月22日(月)~9月12日(日)
開館時間は 午前9時30分~午後5時

となっています。

また、休館日は

月曜日。
ただし、8月9日(月)は開館します。

コロナ禍によって今後、開催期間や時間が変更されることも予想されます。

「聖林寺」展に行ってみよう、と思った人は、事前に公式HPをチェックしてから
行かれることをおすすめします。

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「聖林寺」展のチケット料金と入手方法

「聖林寺」展のチケット料金は次のとおりです。

前売り日時指定券
一般  1,400円
大学生  700円
高校生  400円

当日券
一般  1,500円
大学生  800円
高校生  500円

ご覧のとおり、当日券よりも前売り日時指定券のほうが100円お得な料金となっています。

前売り日時指定券はネット予約でしか購入できず、日にちと時間を指定しなくてはいけない、というデメリットがあります。

でも、以前は展覧会開催前日までしか割安の前売り料金の設定はなかったのに、本展覧会ではネットで事前予約したほうが100円安いというのは、魅力です。

チケットの予約は公式HPからできます。

「聖林寺」展公式HP はこちらから>>>

なお、中学生以下の方、障がい者の方と付き添い1名までの方も「無料日時指定券」が必要です。ご注意ください。

このチケットで本館、東洋館、平成館、法隆寺宝物館の常設展が観覧できます。この展覧会は本館で開催されているので、そのまま本館を見たり、建物続きの平成館の常設展、「考古展示室」まで足を伸ばしてみてもいいですね。

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「聖林寺」展 オリジナルグッズ

展覧会のお楽しみの1つに、最後に買う(かもしれない)おみやげグッズも外せませんね。

今回の展覧会は本館の特別5室というこぢんまりとした展示室で行われたので、グッズ売り場はどうなっているのかな、と思いましたが、いつもより小規模ながらちゃんとありました。

定番の絵葉書、クリアファイル、一筆箋などなどから、マスクケースや図録、Tシャツまであります。どれも、聖林寺の十一面観音にあやかった品揃えの特別製となっていて、記念に。特に仏像展らしい、と思ったのはオリジナルの御朱印帳もあったこと。ご利益がありそうです。

私は絵葉書と、十一面観音の光背をデザインしたトートバッグを購入しました。例によってバッグはもったいなくてなかなか使えない(^^)、と思います。

今回のオリジナルグッズは一部、通販でも購入できます。展覧会に行けなかった人、行ったけど買いそびれたものがある人は公式HPから買うこともできますよ。

聖林寺展 公式HPはこちらから>>>

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さいごに

今回の「聖林寺」展は、東京国立博物館の本館特別5室という比較的小さな展示室で行われています。

展示品も出品目録によると30品と、いつもの展覧会よりだいぶコンパクトです。コロナ禍で国内旅行もままならない中で、三輪山への思いを馳せながらの鑑賞となりました。

「国宝 聖林寺十一面観音」展は東京国立博物館本館特別5室で2021年9月12日(日)まで開催中です。