東京国立博物館所蔵の「聖徳太子絵伝」とは?「日出処の天子」に重ねてみると

東京国立博物館

2021年に開催された「聖徳太子と法隆寺」展、見終わりました。

実はこの機会に、もう一つ見たい展示があって見てきました。

東京国立博物館の分館で「法隆寺宝物館」というところがあるんですが、知ってますか?

ほとんどの人が、本館と、特別展をよくやる平成館を見て満足しちゃうんですよね。

時間に余裕があるのだったら法隆寺宝物館、一度は行ってみることをおすすめします。特に、今回のように法隆寺とか聖徳太子とか飛鳥時代や奈良時代関連の展示をしているときは法隆寺宝物館に行ってみるとこの時代の理解が深まるかもしれません。

今回は「聖徳太子と法隆寺」展とコラボ?とでもいいますか、法隆寺宝物館で8K「聖徳太子絵伝」特設展っていうのを9月5日までやっていたのです。

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聖徳太子絵伝とは?

何?その8K「聖徳太子絵伝」って?

それは、東京国立博物館所蔵の国宝「聖徳太子絵伝」のことです。

この絵伝には聖徳太子が生まれてから亡くなった後のことまで、生涯のできごとが絵と詞書(ことばがき)で解説されています。

もともとは法隆寺の絵殿というところの内壁にあったものだそうです。

現在は東京国立博物館が所有していますが、なんってったって、国宝です。

とにかく貴重なものだというのはわかりました。

今回は「聖徳太子絵伝」の実物は展示されませんでした。というのも1000年以上前に描かれた古いものなのでで、傷んでいるところも多いでしょうから。なかなか展示するのは難しいだろうな、というのも納得です。

東京国立博物館所蔵の「聖徳太子絵伝」について

「なるほど~。」「聖徳太子絵伝」が貴重なものだというのはなんとなくわかったけど、内容的にはどんなものなの?

東京国立博物館にある「聖徳太子絵伝」は1069年に絵師 秦致貞(はたのちてい)が聖徳太子の生涯のエピソードについて絵と銘文で描いたものです。

今回は、「聖徳太子絵伝」実物の展示ではなく、大型の8Kモニターに聖徳太子絵伝の画像を映し出すという方法での展示でした。

今回実際に展示された内容はこちらから>>>

なんといっても8K画像ですから、実物をじ~っと見るより細かいところまではっきり見えるというのがすごい。

手元のタブレットを操作すると、詳しく見たいところが拡大できるのも画期的でした!目が悪い私でももほんとに細かいところまでよく見えたので、いろいろなところを拡大して見るのがとても楽しかったです。

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聖徳太子絵伝と「日出処の天子」厩戸王子のエピソード

それで今回じっくり見て気がついたことは、なんと聖徳太子絵伝のエピソードが、山岸凉子さんが描いたマンガ「日出処の天子」の内容とそっくりだったこと!

これは以前から聖徳太子の伝説をもとにして描いた、とどこかで読んだことがあったから今初めて知ったことではないんだけど、いや~、実際に聖徳太子絵伝を見て、私は震えましたよ。

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だって聖徳太子の生母、穴穂部間人媛(あなほべのはしひとのひめ)が厩の前で王子を出産(キリストか?)するというエピソード。学校の歴史の授業で勉強したことが絵伝の中にはっきりと記されている。それを現実に見たこと。ここで生まれた王子が聖徳太子こと厩戸豊聰耳王子(うまやどのとよとみみのおうじ)、「日出処の天子」の主人公なんですよ。

そして厩戸王子11歳のとき 雲のように空に浮かぶ(空中飛行?)絵。山岸さんのマンガでは厩戸王子が空を飛んでるシーンもよく見ました。「日出処の天子」では厩戸王子は天女のように飛んでいる絵が印象的でした…

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厩戸王子12歳 百済からやってきた高僧 日羅(にちら)と会う。

漫画では単行本1巻で童女に扮した厩戸王子が身分を隠して日羅に会うが「そこにいる童子は人にあらず」と日羅に正体(?)を見抜かれ、その後日羅は誰かに殺されてしまう(きっと、厩戸王子の仕業だな)。単行本1巻

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厩戸皇子16歳 父、用明天皇を見舞う

マンガでは用明天皇の病床四隅に疫神が立ったとき黄泉の国に導かれてしまうので、厩戸皇子の力でなんとか阻止しようとするけれど、力及ばず、というシーンが描かれました。

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 仏教崇拝派の蘇我氏と神道派の物部氏との戦いに蘇我氏側として戦いに参加。

王子自らの手製の四天王の木彫りを空中に放ると雷鳴とともに四天王が現れ、蘇我氏の勝利で戦いが終わった。「日出処の天子」屈指の名場面!

…マンガのエピソードそのものじゃないですか!!

私が「聖徳太子絵伝」の存在を知ったのは、高校生の頃。

たしかNHKの歴史番組だったと思うのですが、「日出処の天子」と同じじゃん!と驚いたのを覚えています。

その後、山岸さんが「日出処の天子」は「聖徳太子絵伝」からインスピレーションを得たと、どこかで読んだのですが「そうなのか~、さすが山岸先生だわ」と感動して、ますます「日出処の天子」に夢中になりました。

だから今回、本物の「聖徳太子絵伝」は見られなかったのですが、8K画像でより詳しく細部まで見ることができたので満足しました。

「聖徳太子絵伝」と「日出処の天子」のエピソードがカチッと合っていて、マンガの場面が目に見えるようでした。

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さいごに

今回の「聖徳太子絵伝」の8K画像の展示は終了しましたが、東京国立博物館が所蔵していること、これまでも何度か企画展示がされていること、からまたいつか展示されることになったら、「日出処の天子」のファンのみなさんには、ぜひ一度は見てほしいです。

山岸凉子さんが「日出処の天子」という、いかにすばらしい物語に仕上げたのかを「聖徳太子絵伝」と見比べることでおわかりいただけると思います。

そしていつか私のように「聖徳太子絵伝」を見たことで「日出処の天子」にもっと興味を持つ人が現れたらいいな。あなたの聖徳太子のイメージが変わるかもしれませんよ。