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国立西洋美術館が世界遺産に認定されたのは、いつなのでしょう?
なぜ国立西洋美術館は世界遺産になれたのか?
世界遺産としての建築の特徴は何なのか?などなど、国立西洋美術館は有名な美術品を所有しているだけでなく、世界遺産としても魅力のある場所なんです。
世界遺産、というと、古い歴史のある遺跡やお寺とか、または気軽に訪れるのがちょっとたいへんな広大な大自然とかを勝手にイメージしてしまうのですが、東京のど真ん中にある美術館、というのが驚きです。
いつ、どんないきさつで世界遺産に認定されたのか、建築の特徴や見どころなどを知っていると、「建造物」としての国立西洋美術館にも理解が深まるのでは?と思います。
国立西洋美術館が世界遺産になった日はいつ?
国立西洋美術館が世界遺産(世界文化遺産)に認定されたのはいつなのでしょう。
2016年7月17日、トルコのイスタンブールで開催されたユネスコの会議で国立西洋美術館を含む7カ国17作品が「ル・コルビュジエの建築作品 近代建築運動の顕著な貢献」という名称で登録されました。
日本では20件目の世界遺産、東京では小笠原諸島に次いで2件目の登録です。
小笠原諸島はちょっと遠いけれど、国立西洋美術館なら東京都心にあるし、行こうと思えば行けちゃうところがいいですね。
この7カ国17作品というのは、フランス 10 スイス 2 ドイツ 1 ベルギー 1 インド 1 日本 1 となっていて、日本では唯一のル・コルビュジエの建築作品が国立西洋美術館なのです。
実は2016年に国立西洋美術館が世界遺産に登録されるまでその前に2回登録申請していたのですが、却下されていました。どうやらル・コルビュジエという人物を前面に推していたのが世界遺産登録の主旨にそぐわなかったのだとか。
国立西洋美術館がル・コルビュジエの作品だとアピールしたことが功を奏したといえるのかもしれません。
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国立西洋美術館が世界遺産に認定されたのはル・コルビュジエのおかげ
国立西洋美術館が世界遺産になれたのはなぜなのか?
簡単に言うと、国立西洋美術館がル・コルビュジエの作品だから、ということになります。
世界遺産や、国立西洋美術館に興味のある人だったらなぜ認定されたのかは、すぐにわかるかもしれませんが、それほど興味のない人だったらどうでしょうね。
例えばうちのダンナ。以前に「国立西洋美術館が世界遺産だって知ってた?」「え、そうなの?なんで?世界的に有名な美術品があるから?」っていう会話になり、驚いたことがあります。国立西洋美術館が世界遺産になれたのは、有名な美術品があるから、ではないのですね。
ル・コルビュジエは近代建築の父、とも言われるほど建築の世界ではすごい人なんです。
第二次世界大戦後、フランスに留め置かれた松方コレクションが日本に返還されるとき、「フランス政府の納得するようなクオリティの高い美術館をつくること」というのが条件として提示されました。そして現代建築の世界的な巨匠と言われていたル・コルビュジエに設計を委託して1959年に竣工されたのが国立西洋美術館だったというわけです。
7カ国17作品が複数の大陸をまたいで世界遺産に登録されたのは初めてのことで話題になりましたが、アジアではインドと日本の2カ国だけ。しかも日本国内ではル・コルビュジエの作品は国立西洋美術館だけしかありません。
東アジアでも国立西洋美術館が唯一のル・コルビュジエ設計の建築物なのですから、誇らしくなりますね。
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国立西洋美術館の建築の特徴とは?
それでは、ル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館にはどんな特徴があるのでしょう?
国立西洋美術館は本館、新館、前庭から成り立っていて、ル・コルビュジエが設計したのは本館です。
この本館にル・コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」が盛り込まれています。
「近代建築の五原則」とは、ピロティー 水平連続窓 自由な平面 自由な立面 屋上庭園 なんだそうですが、建築に詳しくないとわかったような、わからないような。
ピロティーは柱で建物を浮かせたスペースで、現在では1階部分が駐車場だったり通路などのスペースになったりしている建物としてよく見かけますが、これもル・コルビュジエが初めて考えた建築様式です。
国立西洋美術館では正面玄関がこの部分にあたり、本館の常設展に入ると19世紀ホールと呼ばれる2本の柱で支えられた大きな空間に行きつきます。ここから展示室の中心までスロープでぐるぐる上っていく巻き貝のような構造が特徴です。
この螺旋のような構造は美術品が増えても展示スペースをどんどん増築できる「無限に成長する美術館構想」のアイデアを取り入れたものなんだそうです。近未来的なイメージですね
。また、国立西洋美術館では五原則の中の水平連続窓は採用されていません。美術館には窓は必要ないですものね(たぶん)。
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さいごに
国立西洋美術館が世界遺産に認定されたのは2016年7月17日でした。
なぜ認定されたのかというと、ル・コルビュジエの建築作品だったから。その特徴は彼の無限に成長する美術館構想を実現した美術館だということです。
建物の外観を見ただけではなぜ世界遺産なのかはわかりにくいかもしれませんね。
国立西洋美術館を訪れても人気の企画展だけを見て帰る、というのはもったいないです。
次は本館の常設展示室にも足を運んで、美術品といっしょに建物のすばらしさも味わってみることをぜひおすすめします。
東京都心にあって、アクセスが良いというのも魅力ですね。世界遺産でもある美術館、ぜいたくな時間を過ごせそうです。
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