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東京国立博物館の敷地内に「法隆寺宝物館」という施設があります。
「東京で法隆寺宝物館?どういうこと?」って疑問に思った方もいるかもしれませんね。そもそも本物なの?
…もちろん本物です。
どういう経緯で上野に法隆寺宝物館ができたの? また、館内にはどんなお宝があるのか?
おおざっぱなのですが「法隆寺宝物館」についての歴史と見どころについてかいつまんでご紹介します。
東京国立博物館 法隆寺宝物館の歴史
法隆寺は奈良県斑鳩町にある世界最古の木造建築で世界遺産としても知られています。
明治11年(1878年)に皇室に献納された宝物が、第二次世界大戦後に国に移管されて1964年(昭和39年)に東京国立博物館内に法隆寺宝物館としてオープンしました。
当初は文化財保存の目的で週に1回だけの公開でしたが、「週に1回では少なすぎる」「いつでも見られるようにしてほしい」という要望が多くなり、平成12年(1999年)に現在の建物で展示されるようになりました。
現在の建物は谷口吉生さんの設計で、とても現代的で古の法隆寺の宝物との良い意味でのギャップが印象的です。
日本の古代美術といえば、正倉院の宝物が有名ですが、正倉院宝物は8世紀のもの。それに対して法隆寺宝物はさらに100年ほど前の7世紀の美術品・芸術品です。
飛鳥時代に思いを馳せて鑑賞するのも感慨深いです。
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法隆寺宝物館の見どころ
館内に入ると1階右側から展示を見ていきます。
まず目に入るのがレプリカですが国宝の灌頂幡。1階から2階への吹き抜けに展示されています。これは当時の建造物の荘厳具として用いられたものでその大きさに圧倒されます。ふだんはレプリカが展示されていますが、本物の灌頂幡が展示されることがあるので興味がある方はHPをチェックされるとよいでしょう。
1階は観音菩薩立像などの菩薩像、仏像が中心に展示されていて、2階では鳳凰円文螺鈿唐櫃など木工、漆工などの調度品や染織などが数多く展示されています。その数およそ300件あまり。
法隆寺由来の宝物が東京国立博物館に集約されているので、飛鳥時代に興味のある人には一見の価値があります。
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法隆寺宝物館の四十八体仏
1階の国宝(レプリカ)灌頂幡を見てから時計回りに広い展示室に入って行くと、整然と並んでいる仏像に目をみはります。ここは法隆寺宝物館の第2展示室となります。
1体ずつ透明なケースに入っています。四十八体仏(しじゅうはったいぶつ)と言われていますが、実際は59体あるとか(数えていないのでわからない)。
とにかく仏像の多さと整然と並んでいる様子に初めて行くと驚くと思います。全然ちがうとは思いますが京都の三十三間堂の1001体の観音様を思い出しました(私見です)。
大きさとしてもそれほど大きくはないけれど、よく見ると1体1体ポーズも表情も違っているので仏像好きの人には時間の許すかぎりゆっくり見るとおもしろいかも、です。
また、ここは東京国立博物館の常設展のチケット料で観覧できること、写真撮影OKなこともマニアにはうれしいです。
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さいごに
東京国立博物館 法隆寺宝物館には300件あまりの宝物が所蔵されているそうです。
奈良の斑鳩から遠く離れた東京の都心に1300年ほど前の法隆寺の宝物がまさかあるとは、思いもよりませんでした。で
きることなら奈良の法隆寺の建造物やお寺の中の宝物を見て、さらに東京国立博物館の法隆寺宝物館の所蔵品も見る、というのが理想的ですが「なかなかできないのよね。」という方はぜひ、東博の法隆寺宝物館に足を運んでみてください。
現代的な建物の中に1300年前の至宝が展示されている様子を実際に見て感じてほしいです。
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