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美術館を訪れたときに、展示室のすみっこに座っている人を見かけたことはありませんか?
あの人たちは美術館の監視員です。
ただ座っているだけに見えるけど、仕事はつらいのかな?
ここでは美術館になくてはならない監視員の仕事内容と役割についてと、より美術館を楽しむためのポイントについてご紹介します。
美術館で座っている人はだれ?
美術館の展示室の端の方にひっそりと座っている人、美術館を訪れたことのある人なら見かけたことがあるでしょう。
あの人はだれ?
学芸員だと思っている人が多いようですが、あの人たちは監視員という別の仕事をしている人たちです。
実は私もちょっと前まで学芸員だと思ってました。
(学芸員の資格持っているのに、恥ずかしい~)
学芸員が監視員の仕事をすることは、まずないと思ってまちがいありません。
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美術館の監視員の仕事内容と役割
美術館の監視員は、美術館の安全と運営を支える重要な役割を担っています。
その仕事内容と役割には
- 来館者の安全を守る
- 来館者への案内と応対
- 展示品の保守・管理
と言ったものがあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
来館者の安全を守る
監視員の主な仕事はまず第一に展示室の監視をすることがあげられます。
美術館や博物館でも火災が起こったり地震などの自然災害が起こることも考えられます。
もしも、ですけど美術館内で火事や地震に遭遇したらパニックになりますよね。
来館者の避難、誘導も監視員の大切な仕事です。
うわ、責任重大!
来館者への案内と応対
美術館には、初めて訪れたという人や、展示内容について知りたい人などさまざまな来館者が訪れます。
監視員は来館者からの質問や要望に応じて、説明や館内の案内を行っています。
私はよく、「作品の写真撮影は可能ですか?」って聞くことが多いわ。
たまに作品について質問をしている人を見かけるけど、自分の担当の作品についてしっかり勉強している監視員さんが多いですよね。
でも、監視員は学芸員じゃないから、全員が作品について専門の知識を持っているとはかぎりません。
あまり意地悪な質問をして監視員さんを困らせないようにしましょうね。
展示品の保守・管理
美術館や博物館の展示品には、高価なものや貴重なものがたくさんあります。
そのほとんどがこの世に同じものが存在しない、いわゆる一点ものです。
ちょっと考えただけでも、国宝や重要文化財などなど。
ほかにも、国内や海外から貸し出されたお金に換算できないような貴重な作品も展示されることが多いです。
監視員は展示品が破損したり盗難されたりしないよう、常に目を配っていなければなりません。
私も作品をもっとよく見たくて、近づきすぎて白線を踏んでしまい、監視員さんに注意されたことが何度か(苦笑)。
注意されたときは、ちょっとムッとしたんだけど、展示品に何かあったらそれこそたいへん!
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美術館の監視員になるためには
美術館で働くためには、「学芸員にならなくちゃ」と考える人もいると思いますが、美術館って学芸員の資格がいらない仕事もたくさんあります。
そのなかの一つの仕事が監視員です。
美術館の監視員になるには、
- 美術館が直接募集している場合
- 警備会社に登録して派遣される場合
などの方法があります。
美術館が直接募集している場合
美術館によっては、直接監視員を募集していることがあります。
この場合、美術館のホームページや求人情報サイトなどで募集要項を確認して応募できます。
警備会社に登録して派遣される場合
警備会社に登録して、美術館や博物館に派遣されるという方法もあります。
警備会社では、監視員の研修制度が整っていることが多いので、未経験でも安心して働くことができます。
アルバイトで働く場合
美術館、博物館では、アルバイトとして監視員を募集している場合もあります。
大規模展覧会のスタッフとして働くのは、美術関連の勉強をしている学生にとっては社会勉強にもなりますね。
求められるスキルや資質
そして、美術館の安全と秩序を守るために、次のようなスキルや資質が求められます。
体力
美術館や博物館の館内は広いですから、展示室や館内を巡回できるくらいの体力が必要になります。
コミュニケーション能力
来館者の質問に適切に応えるためにも、コミュニケーションが円滑にできることが監視員には求められます。
忍耐力
来館者のマナー違反などに対応する必要があるため、忍耐力が必要です。
たまに、マナー違反を指摘すると逆ギレしてくるお客さんもいないとは言えないです。
冷静に対処するのも監視員の仕事となります。
責任感
特別展などでは、国内や海外からの貴重な作品を借りて展示することがよくあります。
だから展示品の破損や盗難を防ぐために緊張感を持って仕事をしなければなりません。
さらには美術館を訪れた人が災害やトラブルに巻き込まれないよう常に安全に気を配るという、強い責任感が求められます。
こうやって仕事の内容や役割を見てみると、美術館の監視員は本当にたいへんな仕事なんだな、と思います。
この仕事、つらいか、と言われればつらそう~。
私には無理かも。
美術館の監視員は、美術館の安全と秩序を守るために重要な役割を担っていることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
美術館が好きで、さらに人と接することが好きな人にはとても向いている仕事だと思います。
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美術館を楽しむポイント
監視員の仕事を理解できると美術館を訪れるのがもっと楽しくなるかもしれません。
展覧会場で監視員を見かけたら、一言声をかけてみるのもよいですね。
監視員に声をかけよう
美術館に行ったとき、「あれ?ここは写真撮影OKだったっけ?」など、ちょっと疑問に感じたことを誰かに聞きたくなることってありますよね。
そんなときは、監視員に聞いてみましょう。
最初は声をかけにくいかもしれませんが、わからないことは美術館のスタッフに聞いてみるのがいちばん早い解決方法です。
また、監視員は担当している美術品の勉強もかなりしています(たぶん)。
あまり混雑していない時間帯に訪れたときは、そばにいる監視員に作品の感想など話しかけてみると、ちょっとした質問に丁寧に答えてくれたり、意外と話がはずむことも多いです。
監視員の指示に従おう
人間、誰しも注意されるのはイヤなものですが、監視員さんも展示品を守る、お客さんの安全と安心を守るという使命を持って仕事をしています。
展示室では、監視員の指示に素直に従うようにしましょう。
監視員に感謝の気持ちを伝えよう
展示を見終わって展示室を出るとき、監視員さんのそばを通ることがあったら、私は一言「ありがとうございました。」と言うようにしています。
展示品とお客さんの安全を守るために、常に緊張感を持ってお仕事をしている監視員さんたちに感謝の気持ちを伝えるのは良いことだと思います。
声に出して言うのはちょっと気恥ずかしい、とか声をかけるタイミングが難しい、という場合は軽く会釈をする、というのもおすすめです。
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美術館の監視員はつらいのか?まとめ
美術館の展示室に座っている人は、監視員という仕事をしている人たちです。
この監視員という仕事、ただ座っているだけに見えるので一見「楽そうじゃん」と思われますが、さにあらず。
展示品が破損することはないだろうか、お客さんはルールを守って観覧しているだろうか、トラブルなどで困っているお客さんはいないだろうか、など常に展示室全体を見守っている重要な仕事をしている人たちなのです。
監視員の仕事はつらいのか、楽なのかと言われれば、私は「どちらかというとつらい。」と思います。
でも、どんな仕事だってそうですよね。
美術館や博物館が大好きで、美術館や博物館に関わる仕事をしたい、という人には向いているかもしれません。
また、監視員の仕事を理解することで美術館・博物館をより楽しむことができます。
美術館・博物館で監視員さんを見かけたら、指示に従うのはもちろん、感謝の気持ちを伝えたりすることでより楽しい時間を過ごしてみませんか。
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