国立新美術館で開催予定の2021年カラヴァッジョ展が中止に

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国立新美術館

2021年3月24日から5月10日まで国立新美術館で開催予定だった「カラヴァッジョ《キリストの埋葬》」展。先日国立新美術館のHPを覗いてみたら…「本展覧会の開催は中止とさせていただくことが決定いたしました。」という文言が。

カラヴァッジョの最高傑作とも言われる絵画がとうとう日本にやってくる!ととても楽しみにしていたのですが、やはりコロナ禍の影響をまともに受けてしまいました。

カラヴァッジョをよく知らない人は、「どうしてそんなにがっかりするの?」と思うかもしれませんね。でも一度でも彼の絵画を見たことがあるならその魅力にどっぷりはまってしまう人も多いようです。

それではここでは、カラヴァッジョってどんな人なの? どんな絵を描いたの?などカラヴァッジョの魅力について少し触れてみたいと思います。

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カラヴァッジョとはどんな人?もう1人のミケランジェロ

カラヴァッジョの本名はミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョといいます。

「ミケランジェロ」って、あの「ダビデ像」とかシスティナ礼拝堂の「最後の審判」のミケランジェロでしょ?と思う人もいるかもしれませんが、実は全くの別人です。

カラヴァッジョ(1571~1610)は、イタリアのミラノで生まれ、バロック期の画家として活躍しました。ちなみにバロック期とは西洋美術史ではルネサンスの後に位置づけられています。

「ダビデ像」などで有名なミケランジェロはルネサンス期の人で、カラヴァッジョよりも100年ほど前に生まれて活躍した人です。

カラヴァッジョは生前あまり素行がよくなくて、喧嘩や口論、暴力沙汰は日常茶飯事だったようです。けっきょく、とうとう殺人事件を起こし、逃亡の果てに38歳の若さで病死、というなんともドラマチックな生涯を過ごしました。もう、これだけでも破天荒な生き方をした人なんだとおわかりいただけたと思いますが、そういう情報をインプットしてから彼の作品を見ると、どの絵画からも強烈な印象を受けます。これが現代の人々を惹きつける魅力の一つになっているのではないかと思います。

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カラヴァッジョの魅力 光と影の表現技法

カラヴァッジョの絵画の特徴の一つとしてまずあげられるのは、光と影のコントラストです。

私は美術が専門ではないので、うまくお伝えすることができないのですが、まるで切り取られた映画の1シーンのように、暗っぽい背景と対称に、スポットライトが当たっているかのような人物の描き方は当時としては斬新だったのではないかと思います。

当時の絵画はまだ神話や聖書の一部を表現したものが多くて、たくさん見ていると素人の私には「どれが誰の絵なのかわかんな~い」ということになっちゃうのですが(笑)、同じ題材を扱っているのに彼の絵画はまるでちがった印象をうけました。

私がカラヴァッジョを知るきっかけとなったのは2016年に上野の国立西洋美術館で開催された「カラヴァッジョ展」です。

おそらく以前にパリのルーヴル美術館でも「女占い師」や「聖母の死」を見たはずなのに、残念ながらそのときは他の絵画の印象が強くて記憶にあまり残っていません。

2016年の国立西洋美術館の展覧会では、2014年に発見されたばかりの「マグダラのマリア」が世界で初めて公開されました。

暗闇の中に浮かび上がるマグダラのマリアがとても美しくて、今でも忘れられません。どの絵画も本当にすばらしかったのですが、これは芸術家としての栄光と、人生の転落という闇を知り尽くした彼だったからこそたどり着けた表現技法だったのかな、と思いました。

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カラヴァッジョ「キリストの埋葬」展はとうとう中止

日本での「カラヴァッジョ展」は2016年に上野の国立西洋美術館で、2019年には大阪、名古屋で開催されました。どの展覧会も大盛況ですごい混雑だったようです。

そして2021年3月には東京の国立新美術館で《キリストの埋葬》展が開催されるはずでした。

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「キリストの埋葬」は、新約聖書にあるキリストの埋葬シーンを表現したもので、背景はやはり黒っぽく、抱えられたキリストが白く浮かび上がっているという絵画です。

カラヴァッジョ特有の光と闇のコントラストのすばらしい、最高傑作とも称される作品を日本で見られる、とワクワクしていたのに、新型コロナの影響でとうとう中止になってしまいました。

本当だったら2020年に開催される予定だったのですが、コロナの影響で翌年(2021年)に延期になったというのに、それもかなわず、もう残念としか言いようがありません。この展覧会が実現していたら「キリストの埋葬」が約30年ぶりの来日、ということで今ごろ話題になっていたはずです。

今年の数少ない美術展の中でも「絶対見逃せない美術展」として行きたい美術展のリストに載せていた人も多かったのでは?と思いますが(私もその1人)、こういうご時勢ならあきらめるしかないですね。いつか日本にやって来る日を心から願っています。

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さいごに

カラヴァッジョの作品について少しでも興味を持っていただけたでしょうか?

カラヴァッジョのダークな面を知ると、彼の作品を見る目も少し変わってくるかもしれません。どんなにすばらしい絵画なのか、日本で見られるのだったら見てみたいと思われた方も多いと思います。

「キリストの埋葬」は、バチカン美術館所蔵なので、いつか現地で見てみたいという思いもあります。ですが、コロナが収束したらもう一度日本での美術展開催を検討してもらいたい展覧会でもあります。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。お役に立てたらうれしいです。